前回の記事では、Ban Nang Ramにある2つの遺跡を、
まとめてPasat Nang Ramとして記載していましたが、2009年の訪問を機に、
Preliminary List of Khmer Ruins in Esan, Thailandの遺跡のリストに従って、
この2つの遺跡をParsat Nang Ramと、Ku Pram Cham Sinに分けて、
ここではPrasat Nang Ramについて記載します。(Ku Pram Cham Sinは、
ココ
。)
この遺跡はNakhon Ratchasima県のA.Phra ThaiのBan Nang Ramにあります。
Nakhon Ratchasimaから2号線を北上し、207号線へ入り、途中左に折れます。
この遺跡は、Jayavarman 7thの施療院(Arokayasala)のひとつです。
この遺跡を東正面から見たところ。
北東から見たところ。
2009年の訪問時は、水が満杯で見えにくいけど、
北東角には、聖池が配置されています。
参考までに、2006年に同じ位置から
撮影した写真です。
遺跡を南東から見たところ。
東正面から遺跡へ近づいて行きます。
正面に見えるのは、東塔門です。
東塔門入口のドアフレームの手前にあった丸穴です。
ここに付柱がはまっていた?
東塔門内部から南を見たところ。
塔門の両脇には、房室があり、その房室への入口です。
まぐさ石の上部には、三角隙が設けてあります。
これは、上部構造の重量からまぐさ石(入口上部の横木)に入る
せん断力を軽減する為の構造になっています。
東塔門内部から北を見たところ。
北側には、塔門脇の房室が残っています。
その入口のまぐさ石の上には、
同様の三角隙の構造が残っています。
東塔門から主祠堂を見たところ。
振り返って東塔門を見たところ。
主祠堂の内部へ入って行きます。
祠堂内部です。
祠堂内部から上部を見上げたところ。
凸凹しています。
祠堂上部構造物によるせん断力を軽減する為の
三角隙です。
南東から主祠堂を見たところ。
祠堂南東の経蔵です。
経蔵の入口は西向きになってます。
経蔵のすぐ西側にプール?
明らかにラテライトの縁石の中は窪んでいます。
ここに水を溜め足を洗ったのか?お香を炊いたか?
別の目的の木造建築物があったか?
遺跡の中から南を見渡すと、
Ku Pram Cham Sin
が見えます。
主祠堂を北西から見たところ。
北西から東塔門を見たところ。
右端は、中央祠堂です。
主祠堂の北東には、何かの構造物跡が見えます。
地面に四角にラテライト石が敷かれており、
中央にもラテライト石があります。
経蔵とは異なり、何があったのか?
北西から東塔門を見たところ。
遺跡の南には、
祠堂の屋蓋に使用されていた石があります。
遺跡を南西から見たところ。
近くには、みかんの木があります。
南西から遺跡を見たところ。
遺跡の外壁の外、西側に
写真のような遺構(中央右側)もあります。
北から見たところ。
この遺跡の南側には、
Ku Pram Cham Sin
が見えます。